深夜の訪問者

午後9時、フロアにみえたMさん。「もう寝るわね、おやすみなさい。あら、机の上に椅子みんな上げちゃって、もうお客さんお断り~ってこと?」と冗談っぽく言われたため、「違いますよ~。床の掃除をしているんですよ。でも夜中のお客さんって、あまり良いのじゃないですよね、泥棒とかさ。」なんて冗談を言い合っていた6時間後。

午前3時前、どこからかカサカサ、ぱちっぱちっ…と不審な物音。利用者様の居室ドアに耳を当て確認していくと、Mさんのお部屋が発信源。

コンコンっとノックをすると、「は~い、どうぞ~。あっ!ちょっと待って待って!…いいよ~。」何事かと思いお部屋へ入らせて頂くとMさんはベッドに座り、その視線の先には一匹のイナゴが…
「コオロギがいてね、どうしようかと困っていたの~。あ、電気点いたらバッタだったのね~。」

捕まえようと追いかけるのですが、イナゴの逃げ足が速いのか私の運動神経が鈍いのか、しばらく苦戦しましたがなんとか捕まえ外へ帰ってもらいました。
Mさんのお部屋はきちんと窓が閉まっていたため、いったいどこから侵入してきたのか謎です。

泥棒じゃなくてよかったけど、思わぬ訪問者に安眠を妨害されてしまったMさん、あとはぐっすり眠れるといいですね!

〈侑子〉



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2024/11/10

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